頭痛の種類

頭痛のお悩みは練馬のけやき治療院へ

 

頭痛について

頭痛には、放っておいていいものから、すぐに医療機関を受診しなければならないものまで、いくつもの種類があります。 大きく「放っておいていい頭痛」「慢性頭痛」「他の疾患に起因する頭痛(危ない頭痛)」に大別できます。また、国際的な分類もあるので、下の方でご紹介します。

 

1.放っておいていい頭痛

風邪や2日酔い、乗り物酔いなど、原因が解消されれば自然と治ってしまうグループです。このグループの頭痛で悩まされる事はあまりないので、割愛します。

 

2.慢性頭痛

原因となる他の疾患がなく、繰り返し起こる頭痛です。いわゆる「頭痛持ち」の頭痛で、頭痛全体の8割~9割はこのタイプになり、 「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。

 

a.片頭痛

片頭痛とは、脳に特別な病変がないのに、片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、 ズキンズキンといった特徴のある痛みが生じる頭痛です。

 

片頭痛は、頭の片側のこめかみを中心に、脈打つような強い痛み(拍動性頭痛)に襲われます(拍動性でない場合もある)。 このような痛みが月に1~2回、多い人では週に1~2回発作的に起こり、12時間から長い場合は72時間続きます。 酷い時には、吐き気がしたり、実際に吐いたりすることがあり、光や音に過敏になったり、 体を動かすと痛みがひどくなることもあります。休息や睡眠で和らぎ、発作が治まると次の発作が起こるまで、まったく症状がみられなくなります。 また、親子で遺伝することが多いことも知られています。

 

頭痛が起こる前に、前ぶれ症状(予兆と前兆)が起こる場合があります。 「予兆」は、前兆の前あるいは片頭痛発作の始まる数時間から1~2日前にみられます。生あくびが多く出る、精神的に落ち込む(うつ状態)、イライラする、 情緒不安定になる、気分がすぐれないなどの症状がありますが、はっきり出ないことが多く本人でも気づかないことがあります。 「前兆」の典型的なものは閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ばれる症状で、視野の中にきらきら光るジグザクの線が見えてきて、 視野が狭くなったりします。また手がしびれてきたりすることもあります。 頭痛が始まるとそれらの症状は消失してしまいます。前兆も片頭痛に必ず伴うわけではありません。

 

寝不足、寝過ぎ、ストレス、緊張状態から開放された時、生理の前後に伴って発現する場合があります。 チーズ、アルコールなども頭痛を発症する引き金になることもあります。 鎮痛薬の飲み過ぎが、かえって頭痛を悪化させることも分かっています。 鎮痛剤を使用するときは、用法・用量を守って服用することが非常に大切です。

 

b.緊張型頭痛

「首のこり、痛み」でも書きましたので、そちらをご参照下さい。 症状としては、頭痛、頭が重苦しい(頭重感)の他に、目の疲れや、首のこりや肩こりなどの症状も同時に訴えます。

 

c.群発型頭痛

目の奥をえぐられるような非常に激しい痛みが1~2時間続くと言われます。 日本人の1000人に1人の比較的まれな頭痛です。目のすぐ裏を走る血管が何らかの原因で拡張し、周囲の神経を刺激して炎症が起き痛みが生じることが分っていますが、はっきりとした原因は不明です。 ひとたび発作が起こると、あまりの痛みにじっとしていられず、動き回ったり、転げ回るといった人が少なくなく、頭痛でも痛みの程度は最大といわれています。

 

3.他の疾患に起因する頭痛(危ない頭痛)

くも膜下出血や髄膜炎、脳腫瘍などの病気が原因で起こる頭痛があります。 いずれも非常に激しい頭痛を伴いますが、普段、慢性頭痛を持っている人の場合、いつもの頭痛だと考えて受診が遅れる可能性があるので注意が必要です。 病気自体が人命に関わるものなので、早期の受診が望まれます。

 

d.くも膜下出血

「バットで頭を殴られたような衝撃」「経験したことのないような強烈な頭痛」「雷が落ちたような頭痛⇒雷鳴頭痛」に当てはまる頭痛の約八割がくも膜下出血の症状といわれております。 このような頭痛が起きたら一刻を争う場合もあります。早急に専門の病院にて頭部のCT・MRI検査、場合によっては髄液検査など行い、専門医の指示に従わなければなりません。

 

e.髄膜炎

発熱を伴う頭痛などは髄膜炎(脳を覆っている髄膜という膜の炎症)の可能性があります。 くも膜下出血と異なり頭痛が時間経過で強くなります。また感染症の特徴として夕方にひどくなり、朝は多少軽くなることもあります。 緊急性はないことも多いですが、意識障害がみられる方もいるので、こちらも早急な受診が望まれます。

 

f.脳腫瘍

目が覚めてしまうくらいの、起床時の頭痛が特徴的です。腫瘍などの脳内にあると他の部位を圧迫してしまい脳圧が亢進します。 その為に頭痛が生じます。起床時の頭痛をきたす疾患は他にもある為、画像診断が必要です。

 

g.脳梗塞・脳出血

頭痛の機序としては脳腫瘍と同じく、脳圧の亢進によるものとなります。

 

h.椎骨動脈かい離

人の血管は三層構造になっていて、このうち一番内側の「内膜」に傷がつき、そこから血管の層のすき間に血液が入り込み、血管が裂けていく状態を動脈解離といいます。 頭部では椎骨動脈の解離が最も多く、椎骨動脈が解離すると突然の激しい頭痛を起こします。このときに適切な治療を受ければおおむね重大な問題は起こりません。 しかし、血管の裂ける場所や程度によっては、裂けた血管が詰まってしまったり、脳に血液を送れなくなったり、血栓と呼ばれる血の固まりが末梢血管を閉塞したりして、脳梗塞を起こすことがあります。 また、血管の壁が外側まで裂けて、血管外に血液が漏れ出ると、くも膜下出血を起こし致命傷になることもあります。

 

以上のように、いつもの頭痛だと思っていても、実は重篤な疾患の症状、もしくは前兆だったという事もあり得るので、 「いつもの頭痛と違うな」と思ったり、経験したことのない頭痛が起こった場合は、すぐに専門医を受診してください。

 

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